日本は新卒至上主義の傾向が強く、一度ニートやフリーターになると這い上がるのが大変です。
しかし、弁理士のように専門性が高い資格を取得することで逆転のチャンスは十分にあります。
この記事を読むと、
・ニートやフリーターが弁理士試験に合格する方法
・ニートやフリーターが弁理士として就職する方法
が分かります。
ニート・フリーターから弁理士になった実例
「ニート・フリーターが弁理士になれるのか?」
論より証拠ということで、受験予備校の合格体験記を徹底的に調べて、ニート・フリーターから弁理士になった人の実例を集めました。
瀬戸麻希さん – 無職→弁理士
瀬戸麻希さんは無職から弁理士になられています。
しかも最終学歴は中卒、パチプロとして生計を立てていたとのことです。
弁理士試験を一発合格したときにはかなり話題になりました。
現在はセトマキ国際特許商標事務所の所長として活躍中です。
学歴がなくても弁理士試験に合格し、仕事でも成功できるなんて夢がありますね。
LECの合格体験記より :https://www.lec-jp.com/benrishi/reason/success/2016/seto_maki.html
難波裕さん – フリーター→弁理士
難波裕さんは弁理士試験の勉強を始める前はフリーターだったそうです。
一発合格を果たし、現在は大手特許事務所に勤務されています。
ニート・フリーター出身の場合、資格を取得しても就職できるかが気になりますが、難波さんのような就職成功例は他にも多数あります。
LECの合格体験記より:https://www.lec-jp.com/benrishi/reason/success/2014/nanba_yutaka.html
S・Mさん – 無職→弁理士
S・Mさんは特許事務の職歴がある方です。
弁理士合格時には無職となっていますので、おそらく離職して試験勉強に専念されたと思われます。
同じように、短期合格するために離職したり、前職を辞めてから弁理士を目指すことを決めたりする人は実は大勢います。
LECの合格体験記より :https://www.lec-jp.com/benrishi/reason/success/2014/s_m.html
I・Kさん – 無職→弁理士
I・Kさんの前職はシステムエンジニアですが、試験勉強中に離職されたそうです。
以下、似た事例がいくつも見つかりましたが、キリがありませんので省略します。
LECの合格体験記より : https://www.lec-jp.com/benrishi/reason/success/2015/i_k.html
まとめ
以上から分かるように、ニート・フリーターでも弁理士試験に合格できます。
合格体験記を書いているのは合格者の極一部ですので、実際には何十倍もの事例があるはずです。
むしろフルタイムで働く人よりも勉強時間を取りやすいので、合格率は高いかもしれません。
また、ニート・フリーターからの就職も可能です。
続いて、弁理士試験の勉強や就職活動のポイントを詳しく説明していきます。
ニート・フリーターのための弁理士試験勉強法
ニート・フリーターといっても人それぞれ事情があるでしょう。
使えるお金や時間などによって効果的な勉強法も人それぞれです。
タイプ別におすすめの勉強法を説明していきます。
お金がある人の勉強法
このタイプの人はお金をかけてでも早期合格を目指すのがよいでしょう。
独学よりも予備校を利用して時間短縮した方がトータルでお得です。
50~60万円を出せるのであれば、大手予備校のLECをおすすめします。
LECは予備校の中では料金が高いものの、
- 合格実績が極めて高い(一発合格者の5人に4人がLEC出身)
- 講師の質がよい
- 通信 or 通学が選択できる
といったメリットがあります。
特に社会との接点が乏しいタイプの人にとっては通学コースを選べるのが大きいです。
私自身、試験勉強にほぼ専念した時期があるのですが、長い期間一人で勉強していると
- 生活が乱れがち(昼夜逆転など)
- 就職してフルタイム勤務になったときのギャップが大きい
といった問題があります。
通学して勉強仲間を作れば弁理士試験の情報、就職情報を入手するのにも有利です。
お金はないが、時間がある人の勉強法
このタイプの人は勉強にお金をかけにいため、独学を考えているのではないでしょうか?
しかし、弁理士試験の独学は難しいのが現実です(その理由はこちら)。
最近では低価格の予備校が登場していますので、できれば予備校を利用したいところです。
20~30万円ほど出せるのなら、格安で質の高い講義が受けられる資格スクエアがおすすめです。
10~20万円しか出せないのであれば、最も安いアガルートがよいでしょう。
アガルートでは割引制度、返金制度、お祝い金制度が充実していますから、制度を駆使すれば相当お得に受講できます。
お金も時間もない人の勉強法
このタイプの人は、勉強の前に身の回りの環境を見直した方がよいかもしれません。
お金、時間のどちらかでも余裕ができれば試験勉強が捗るようになるからです。
例えば、時給が低いアルバイトで長時間働いている方は、その仕事が将来的にプラスになると言えるでしょうか?
少しでも条件がよい仕事を探した方がよいでしょう。
ゆとりの持てるアルバイトでもいいですし、フルタイムの仕事でよいなら特許事務所に就職すれば、今よりも環境がよくなるかもしれません。
特許事務所には、
- 一般企業よりも就職しやすい
- 知財の仕事が向いているかの見極めができる
- 試験勉強をサポートしてもらいやすい
- 仕事上の経験が勉強に生きる
といったメリットがあります。
特許事務所への就職方法については以下で説明します。
ニート・フリーターのための知財就職
弁理士になれても就職口を見つけなければ意味がありません。
ニート・フリーターでも就職するだけならさほど難しくありませんが、自分の希望に合った職場を探すためには戦術が必要です。
特許事務所か?メーカー知財部か?
弁理士の主な就職先は特許事務所(約70%)か、メーカー知財部(約20%)です。
ニート・フリーターの方には就職しやすい特許事務所がおすすめです。
知財部に就職したい場合でも特許事務所を経験してからの方が就職しやすくなります(私がそのパターンです)。
特許事務所と知財部の違いが分からない方は下記の記事をどうぞ。
就職のタイミング
ニート・フリーターから弁理士を目指す場合、就職のタイミングは次の3つが考えられます。
弁理士試験の勉強開始前に就職する
勉強開始前に就職すれば知財の仕事が向いているのか見極めができますし、もし向いてないと思ったら早めに方向転換できます。
早く就職することで経済的に楽になるのも大きなメリットでしょう。
一方、デメリットは仕事で忙しくなるおそれがあり、勉強時間が少なくなることです。
弁理士試験受験中に就職する
受験中に就職するなら、短答試験合格が確定したタイミングか、論文試験が終わったタイミングがちょうどよいです。
短答試験に合格していれば就職活動で一定の評価が得られるからです。
また、弁理士試験の天王山である論文試験が終わった後なら時間に余裕ができるので、勉強時間に困ることがなくなります。
弁理士試験合格後に就職する
最終合格後は安心して就職活動に専念できるのがメリットです。
ただし、合格発表後には他の合格者も就職・転職活動を始めますので、早めに動いた方がよいでしょう。
就職先の探し方
就職先の探し方には大きく次の3つがあります。
- パテントサロンの求人スクエアから応募する
- 特許事務所・会社のウェブサイトから応募する
- 転職エージェントを利用する
ニート・フリーターの場合、やはり職歴の点で不利になりがちですので、複数の方法を使った方がよいでしょう。
転職エージェントを使った方法については専門性の高いサービスを使うと、よい求人に出会いやすくなります。
おすすめは、法律職に強く、知財専門の担当者が所属するリーガルジョブボード(登録無料)です。