おすすめの理系資格7選。本当に役立つ資格を弁理士・薬剤師が解説。

おすすめの理系資格7選

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将来のために何か資格を取っておきたい理系学生の方。

資格でスキルアップして出世や転職を狙っている社会人の方。

どの資格を取るのか迷っていませんか?

資格は選び方が重要で、転職やスキルアップに役立つ資格と、残念ながら取ってもほとんど意味がない資格があります。

ただし、万人が取るべき資格というものなく、あなたの職業適正や目標によっておすすめの資格は変わってきます。

このページでは、3種の理系資格取得者(弁理士・薬剤師・応用情報技術者)がおすすめの理系資格を厳選してその特徴を紹介します。

あなたにとっての最高の資格を見つけてください。

目次

業務独占できる理系資格3選

業務独占とは、法律上、その資格を持っている人だけが業務を行えることです。

言い換えると、その業務を行うためには資格を取らなければなりません。

資格を持っている人は就職で有利だったり(あるいは就職後の資格取得が義務付けられる)、職場で重宝されるメリットがあります。

その反面、業務独占資格は取得難易度が高い傾向にあるので注意してください。

腰を据えて試験勉強に取り組める人におすすめです。

弁理士

特許庁

弁理士とは

弁理士は、特許などの知的財産権に関する業務などを行うための国家資格です。

具体的には、クライアントから発明の内容をヒアリングし、特許出願書類を作成する業務が中心です。

発明を理解するための技術知識・理解力が必要であり、弁理士の大多数は理系出身者です。

機械・電気・情報処理・化学・生物学など、ほぼあらゆる分野の仕事がありますので、専攻分野が何であっても問題ありません。

弁理士試験の受験資格

受験資格の制限はありません。

弁理士試験の合格率

弁理士試験の最終合格率は10%前後です(国家試験で最難関クラス)。

弁理士の詳細については下記の記事で解説しています。

建築士

建築物

建築士とは

建築士は、建築物の設計および工事監理を行うための国家資格です。

一級建築士・ニ級建築士・木造建築士の3つの区分があり、下表のとおり扱える建物は異なります。

一級建築士あらゆる建築物の設計・工事監理が可能
ニ級建築士一般住宅などの小規模な建築物に限り設計・工事監理が可能
木造建築士小規模な木造建築物に限り設計・工事監理が可能

建築士試験の受験資格

受験資格には、建築に関する学歴、実務経験の2つの観点があります。

建築に関する学歴がある人(大学などで指定学科を修めて卒業した人)は実務経験がなくても構いません。

一方、建築に関する学歴がない人には実務経験が必要です。

具体的には7年以上の実務経験を積むことでニ級建築士・木造建築士の受験資格を得ることができます。

そして、ニ級建築士の取得を条件に一級建築士を受験することができるようになります。

ゼロから建築士を目指す方は、大学などで建築を学ぶか、建築事務所などで下積みして実務要件を満たすべきことに注意してください。

受験資格の詳細は建築技術教育普及センターのウェブサイトで確認できます。

建築士試験の合格率

一級建築士10%程度
ニ級建築士20%程度
木造建築士35~40%程度

一級建築士試験は国家試験の中で最難関クラスですが、ニ級・木造建築士試験は一級ほどではありません。

ニ級・木造建築士の短期合格を目指し、一級建築士には長期計画で取り組む戦略もあり得ます。

医療系資格

医療スタッフ

医療系資格とは

医療系資格は、医療に携わるスタッフに必要な国家資格です。

具体的には医師・歯科医師・看護師・薬剤師・理学療法士など多岐に亘ります。

どの仕事も人の生命と健康に関わる、重要でやりがいのある仕事です。

医療系資格の受験資格

代表的な医療系資格の受験資格は下の表のとおりです。

受験資格必要期間
医師大学において医学の正規の課程を修めて卒業した者など6年
歯科医師大学において歯学の正規の課程を修めて卒業した者など6年
看護師大学において看護師になるのに必要な学科を修めて卒業した者、文部科学大臣の指定した学校において3年以上看護師になるのに必要な学科を修めた者など3年以上
薬剤師大学において薬学の正規の課程を修めて卒業した者など6年
理学療法士理学療法士養成施設において3年以上理学療法士として必要な知識及び技能を修得した者など3年

いずれの資格も学歴の条件を満たすために一定の期間とコストがかかることに注意が必要です。

特に医師・歯科医師・薬剤師の学習期間は6年という長期間です。

ただし、大卒の社会人などの場合、大学3年次に編入学することで学習期間を2年短縮することができます。

医療系資格の合格率

代表的な医療系資格の合格率を示します。

医師90%程度
歯科医師60%程度
看護師90%程度
薬剤師70%程度
理学療法士80%程度

全体的に高い合格率ですが、所定の教育を受けた人だけが受験していることを考えると、簡単な試験とは言えません。    

医療系の大学は入試突破が難しい上に、入学後のカリキュラムが過密な学校が多く、受験資格を得るだけでも一苦労です。

就職・スキルアップに役立つ理系資格4選

続いて、就職やスキルアップに役立つ理系資格を紹介します。

業務独占できるわけではありませんが、職場で取得を義務付けられていたり、求人の応募要件に入っていたりする場合もあります。

ポイントは、取得した資格が自分にとってどのように役立つのかを理解しておくこと(他人に説明できること)です。

アクチュアリー

統計データ

アクチュアリーとは

アクチュアリーは、保険や年金などのシステムにおいて、保険料率・支払い保険金額の算出、収支の評価、商品開発を行う職業です。

統計学・確率論などの高度な知識が要求されるため、数学に自信のある人に向いています。

アクチュアリー試験の受験資格

原則としてアクチュアリー試験を受験できるのは大学・短大を卒業した方です。

ただし、以下のいずれかの要件を満たし、試験委員会が基礎学力を認めた方も受験可能とされています。

①大学3年生以上の者(4年制大学において、休学期間を除き2年以上在学し、かつ62単位以上の単位を修得した者)

②高等専門学校卒業者

③学士資格を有しない大学院生

④外国の大学を卒業した者、または、外国において上記①~③に相当する学校教育における課程を修了した者

⑤生保数理、損保数理、年金数理等の日本アクチュアリー会資格試験の受験科目に関連する知識を必要とする、保険・年金などの業務に3年以上携わった者

アクチュアリー試験の合格率

アクチュアリー試験は7科目に合格することで最終合格となります。

各科目の合格率の平均は20%程度、最終合格率はデータがなく不明ですが、受験開始から最終合格までに8〜10年かかると言われており、難関であることは確かです。

情報系資格

PCを使った仕事

情報系資格とは

情報系資格は、情報処理に関する知識・技能を証明する資格です。

下記のとおり、レベルに応じて試験区分が定められています。

各レベルでのおおよその受験者層も示していますので、受ける試験を選ぶときの参考にしてください。

レベル資格受験者層
ITパスポートITリテラシーを身に付けたい学生・社会人など
基本情報技術者
情報セキュリティマネジメント
エンジニア志望の学生
新人エンジニア
ITに関連する部署の社員など
応用情報技術者新人〜数年目のエンジニアなど
ITストラテジスト
プロジェクトマネージャ
ネットワークスペシャリスト
データベーススペシャリスト
エンベデッドシステムスペシャリスト
ITサービスマネージャ
システム監査技術者
中堅以上のエンジニアなど

情報系資格の受験資格

どの試験区分も全ての人が受験可能です。

情報系資格の合格率

ITパスポート50%程度
基本情報技術者20~30%程度
情報セキュリティマネジメント50%程度
応用情報技術者20%程度
ITストラテジスト15%程度
プロジェクトマネージャ15%程度
ネットワークスペシャリスト15%程度
データベーススペシャリスト15%程度
エンベデッドシステムスペシャリスト15%程度
ITサービスマネージャ15%程度
システム監査技術者15%程度

知的財産管理技能士

知財法に関する書籍

知的財産管理技能士とは

知的財産管理技能士は、特許などの知的財産に関する能力を証明する資格です。

取得することで知的財産権を取得・管理・活用するためのスキルが身につきます。

メーカー知財部員のための資格と思われがちですが、技術職でも業務に関わる部分があり、取得してみるのもありです。

試験は1〜3級に区分されています。

3級は学生・知財部新人・技術職など向けの入門レベル、2級は知財部若手向けのミドルレベル、1級は知財部のベテランレベルです。

知的財産管理技能士の受験資格

3級知的管理業務に従事している者、あるいは従事しようとしている者(つまり、実質的に誰でも受験できます)
2級3級に合格した者、または実務経験2年以上の者、あるいは大学または大学院において関連科目10単位以上を修得した者、ビジネス著作権検定上級の合格者
1級2級に合格し実務経験1年以上の者、3級に合格し実務経験2年以上の者、または実務経験4年以上の者、あるいは大学または大学院において関連科目10単位以上を修得し実務経験1年以上の者、ビジネス著作権検定上級の合格者で、知的財産に関する業務について1年以上の実務経験を有する者

知的財産管理技能士の合格率

試験は、学科試験(一次試験)と実技試験(二次試験)に分かれます。

各試験の合格率は下の表のとおりです(最終合格率は不明)。

学科試験の合格率実技試験の合格率
3級60〜70%程度60〜70%程度
2級30〜50%程度30〜50%程度
1級10%程度80〜90%程度

3級は国家試験としては簡単な部類で、知財の初学者でも取り組みやすいです。

2級以上は知財職以外の人が無理して受験しなくてもよいでしょう。

特に1級については弁理士試験に匹敵する難易度ですので、覚悟を持って勉強する必要があります。

知的財産管理技能士の詳細は下記の記事で解説しています。

G検定

AI

G検定とは

G検定とは、AIの学習法であるディープラーニングに関する知識を問う試験です。

近年のトレンドであるAI関連の資格として注目を集めています。

エンジニアだけでなく、AIの知識を一通り身に付けておきたい社会人・学生もG検定を受験しています。

比較的新しい資格のため、世間での評価が定まっていない感はありますが、情報機器・産業機械・家電などAIが関係する産業に携わっている人なら受験を検討する余地があると思います。

G検定の受験資格

G検定は誰でも受験可能です。

G検定の合格率

70%程度と比較的高い合格率です。

【参考サイト】気になる資格がみつかるサイト・資格Hacks

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